起業の平均年齢は高い?低い?起業に適した年齢とは

起業を検討している人には、「起業するには歳を取り過ぎているのでは?」「経験がないので歳を取って経験を積んでからの方がいいのでは?」など、起業に適した年齢がどのくらいか分からない人も多いと思います。これまでに起業した人たちは、実際にどのくらいの年齢に達した時に起業しているのでしょうか?

そこで今回は、起業の平均年齢は高いのか低いのか、起業に適した年齢について解説します。

起業の平均年齢は高くなっている

起業の平均年齢は高くなっている

2017年の中小企業白書によると、起業する際の平均年齢は年々上昇傾向にあると言われています。その理由の1つとして挙げられるのが少子高齢化です。日本国民の平均年齢が上昇しているため、起業家の平均年齢も上昇しているという考えです。

1992年~2012年までの20年間で、5年ごとにおける起業家の平均年齢(男女別)の推移を見てみると以下のようになります。

  • 1992年:男性43.5歳、女性37.4歳
  • 1997年:男性46.2歳、女性40.0歳
  • 2002年:男性48.2歳、女性42.0歳
  • 2007年:男性48.2歳、女性43.6歳
  • 2012年:男性49.7歳、女性44.7歳

起業する人の平均年齢が上昇しているからと言って、自分もその平均年齢に合わせて起業しなければならないというわけではありません。例えば、未婚者の場合は起業のチャンスはいつでもあると言えますが、既婚者の場合は子供が小さい時に経済的リスクを背負うのは賢明な判断とは言えません。

起業の平均年齢を気にするのではなく、自分の置かれた環境などを考慮して自分に合った起業のタイミングで起業することが重要と言えるでしょう。

年代別起業の強み

年代別起業の強み

起業は、会社の設立自体に年齢制限はないため、何歳にならなければしてはいけないということはありません。そのため、10代でも何か良いアイデアがある場合には起業しても問題ないと言えます。

しかし、一度起業してしまうと「やっぱり辞めた」と簡単に撤退できるものではないため、年代ごとの強みを活かして積極的に事業に取り組むことが重要です。10代・20代、30代、40代・50代の3つの年代別起業の強みについて見ていきましょう。

10代・20代での起業

10代・20代で起業する場合には、ビジネスに対する既存の概念がなく、枠にとらわれない自由な発想が他の年代の起業家たちと比べると大きな強みと言えます。また、若手起業家ということで世間から注目されて、メディアへの露出の機会も増えるなど、起動に乗りやすい条件が整っていることも大きな強みです。

しかし、10代・20代で起業することにはデメリットを伴うので注意が必要です。例えば、資金や知識、社会経験の不足などから大きな失敗に陥る可能性があります。未成年の場合は信用の問題で口座開設などを自由に行えない、学生の場合は学業との両立がうまくいかず卒業できなくなる可能性もあるので注意しましょう。

30代での起業

30代で起業する場合には、学校を卒業してから積み重ねてきた社会人としての経験のほか業務スキルなどを活かして起業できることが大きな強みと言えます。また、10代・20代で起業する場合には周りに同じような起業家がいませんが、30代になると同じような考えを持つ人が増えるため、良いパートナーと巡り会える可能性が高くなります。

しかし、30代は結婚や出産、育児などが重なる時期であるため、なかなか経済的リスクを負いづらいというデメリットがあります。起業すると、サラリーマンの頃と比べると社会的信用が低くなるため、ローンが組みにくくなることを考えると、起業になかなか一歩を踏み出しにくい年代と言えるでしょう。

40代・50代での起業

40代・50代で起業する場合には、社会人としての経験や業務スキルが30代よりもさらに充実しています。また、子供たちも大きくなっているので経済的リスクを負える心の余裕が生まれるほか、仕事に取り組むことで築いた人脈が豊富なので、起業後にスムーズに起動に乗せやすいという強みがあります。

しかし、40代・50代は10代~30代と比べると、体力面での衰えが目立つようになるほか、集中力が低下しやすいことがデメリットです。起業後は、サラリーマン時代と比べて仕事が忙しくなる可能性もあります。起業に必要な体力と精神力が維持できるかどうかが課題と言えるでしょう。

起業する際の特徴

起業する際の特徴

起業する人たちの平均年齢は、少子高齢化の影響を受けて年々上昇していますが、わざわざ平均年齢の上昇に合わせて起業を遅らせる必要はありません。自分が適していると感じたタイミングで起業することをおすすめします。

ただし、一度起業すると簡単に引き返せないため、起業した場合の現実を知っておくことが重要です。日本政策金融公庫総合研究所が行った新規開業実態調査によると、日本政策金融公庫が融資して開業から1年以内の起業の実態が明らかになっています。

自分が将来的に起業する時に向けて、起業時の人員や起業時の資金など、起業した人たちはどのような状況で起業したのか詳しく見ていきましょう。

起業時の人員

日本政策金融公庫総合研究所の調査結果では、起業時の人員を1人と回答した人が全体の35%を占める結果となりました。続いて多かったのが2人の22%、5~9人の16%と続いています。

起業するということは、サラリーマン時代のように安定した収入を得られるという保証がなくなります。何とかしてランニングコストを抑える必要があるため、結果的にランニングコストとしては大きくなりやすい人件費の削減にたどり着くのが一般的です。

そのため、起業時には1人で起業することは珍しくありません。人は起動に乗ってからでも増やせるため、まずは土台をしっかりさせることが重要と言えるでしょう。

起業時の資金

起業時の資金がいくら必要か気になっている人も多いと思います。起業資金を見てみると、平均1,062万円という結果です。割合で見てみると、500万円未満で起業した人が37%と最も多く、次いで500万円~1,000万円の31%、1,000万円~2,000万円の20%と、平均と比べると多少のズレが生じています。

資金は多く用意できればそれだけ起業のリスクを抑えることが可能です。いくら500万円未満で起業している人の割合が多いと言っても、できる限り資金を用意しましょう。

1週間の労働時間

起業することで、サラリーマン時代よりも自由に時間を使えると思っている人も多いかもしれませんが、実際は大して変わりません。1週間の労働時間は、法定労働時間に基づくと40時間ですが、起業した人の1年目の労働時間は50時間以上が56%を占めています。

40時間~50時間の26%が続いていますが、起業の1年目はできる限り働いて少しでも早く事業を起動に乗せる必要があると言えるでしょう。

月商

1人で起業して1週間に50時間以上も働いていれば、それだけ多くの売上が期待できると思っている人もいるかもしれませんが、現実は甘くありません。利益率は触れていませんが、1ヵ月の売上は100万円~200万円が43%と多いものの、100万円未満も42%と大きな差はありません。

採算が取れているかどうかの調査では、黒字基調が61%という回答に対して、赤字基調が39%という回答になっています。起業してから赤字基調になりやすいとは言っても、起業の現状は厳しいものと言えるでしょう。

まとめ

まとめ

30代で起業すべきか40代で起業すべきかなど、どのタイミングで起業すべきか悩んでいる人も多いと思います。2017年の中小企業白書では、起業した人の平均年齢は年々上昇し、男女ともに40歳を超えています。

しかし、平均年齢がいくら40歳を超えていると言っても、40歳になってからでないと起業できないというわけではありません。起業は自分のタイミングに合わせて行うことが可能です。

それぞれの年代には自由な発想や社会経験などの強みがあります。それらを活かしながら自分にとってどのタイミングが起業に適しているのかよく考えてから起業の計画を立てていきましょう。

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