当記事では人生をポジティブする「リフレーミング」の技法10選をご紹介します。まず、リフレーミングとは心理学NLPの技法のこと。NLPとは脳科学に基づいて実証された自分を変える方法を指します。
そんなNLPの技法の中でも特に大きく感情に影響を与えるリフレーミングの技法について例を交えてご紹介します。
Contents
リフレーミングの概要・リフレーミングとは?
心理学でいう「リフレーミング」とは、枠組みを再構築するという意味があります。
- あなたの置かれた状況
- あなたの考えている内容
これらをあなたの都合のいいように解釈する技法のことです。あなたの都合のいいように解釈することで、状況や環境に左右されずにポジティブに物事を捉えることができるようになるのです。
そうすることで感情に振り回されずに様々な状況下で適切な判断が下せるようになります。言い方を変えれば、リフレーミングとは人生の選択肢をより広げてくれる技法なのです。
リフレーミングには2つの種類がある
リフレーミングは心理学的には次の2種類の定義があります。
- 状況のリフレーミング
- 内容のリフレーミング
前述したようにリフレーミングは「自分に都合のいいように解釈を変える」ということ。そこで、この2種類のリフレーミングについて詳しく解説を進めていきます。
①状況のリフレーミング
状況のリフレーミングとは心理学的に「他にどのような状況で役に立つのか?」という視点で物事を捉えることが基本です。今の状況では役に立たないと感じる能力も、状況を変えることによって役に立つという自信を持つためのリフレーミングです。
②内容のリフレーミング
内容のリフレーミングとは心理学的に「他にどんなプラスがあるのか?」という視点で物事を捉えること。人の感情は考え方によって支配されています。考え方の内容を肯定的に捉えることは、否定的な感情を打ち消す効果があります。
心理学・リフレーミング思考の技法と例題集
この項目では、心理学・リフレーミング思考の技法や例題をご紹介します。今から紹介する問題と解答例はあくまでリフレーミング思考のひとつの例です。
ここで紹介する例を参考にして、リフレーミングのコツを掴みましょう。メンタルトレーニングは経験を重ねるほどに効果を発揮します。ぜひ一緒にイメージしながら読み進めていただければ幸いです。
①部下がいうことを聴いてくれない時
例えば、あなたが部下にやって欲しい仕事があったとしましょう。しかし、部下は自分の仕事に夢中で、やるべき仕事をなかなか進めてくれません。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「この部下は自分の好きなことに対する集中力が高い。
この子は仕事に対する夢や目標を早い段階で与えれば成長しそうだ。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「部下が自分の仕事に集中しているうちに自分のやるべきことを先に済ませよう。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
②努力が実を結ばなかった時
例えば、あなたは資格を取得するために日々の合間を縫って勉強をしてきたとします。しかし、試験は不合格でした。当然、挫折感・疲労感を強く感じてしまいます。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「仕事の合間を縫って勉強を続けられた自分の忍耐力を褒めてあげよう。
この忍耐力は仕事でも応用できるし、今以上に能力を発揮できるようになるはずだ。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「挫折を経験したことで、大きく成長ができたと感じる。
また、諦めなければ可能性はまだ残っていることも事実だ。
今回の挫折を通して多くのことを学べたことを嬉しく感じる。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
③物事がうまくいかないように感じる時
何をやってもうまくいかないと感じる時ってありますよね。あなたはそんな絶不調の状態で、十分な睡眠もとれていません。そんな中、仕事のミスをしたり、友人と口論になってしまいました。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「こんな最悪な状況でも真剣に取り組む自分自身を褒めてあげよう。
今よりも状況が良くなれば、当然、今よりも素晴らしい結果が残せるはず。
友人にも優しく接することができるし、仕事のミスも絶対に減るさ。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「心身が疲れていることに気がつけて良かったな。
いい加減休めというサインだと思ってしっかり休むことにしよう。
しっかり休めば同じようなトラブルはないはずだ。
次の休日は仕事を忘れてゆっくり休むきっかけができて良かったな。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
④思うように時間が作れない時
仕事が重なって思うように時間が取れないこともあるでしょう。そんな中、追い討ちをかけるように自分以外の仕事まで抱えることになってしまいました。時間がいくらあっても足りないような状況です。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「他人から仕事を頼まれるということは、それだけ自分が親しまれている証拠。
親しみやすさは人脈を作るためには絶対に必要なスキルだ。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「キャパオーバーするほど他人に頼られるのは、それだけ信頼されているということ。
信頼してくれている人が多いなら、自分が困った時は皆が助けてくれるはず。
無理をせずに自分も他人にお願いをしてみよう。」
「とても頼みやすいと思われているってことは、それだけ親しみを持ってもらっているということだろうな。
人脈を形成する時にこの親しみやすさは武器になるな」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
⑤先輩・上司との関係がうまくいっていない時
思い当たる節はないのに先輩や上司に目をつけられてしまった経験はありませんか?しかし、どう考えても仕事の内容やプライベートなことでも問題はないはず。あなたにもしもそんな状況が訪れたら、やはりイライラしてしまっても仕方ありません。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「自分が先輩に目をつけられるくらいの驚異的な存在になっているのかもしれない。
それなら、いっそのこと出世して先輩よりもいい結果を残せるようになってしまおう。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「急に先輩が厳しくなったということは、それだけ先輩の期待があるということだ。
この詳しい気持ちをバネにしてさらに仕事に打ち込もう。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
⑥ライバルが自分より先に出世した時
あなたと同期のライバルがあなたよりも先に出世してしまいました。周囲に悟られないように歓迎はしていますが、内心は心穏やかではありません。こういった状況も多くの人がイライラしやすい状況だといえます。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「自分は自分なりに地道に努力をしてきたし、その分の結果が今だ。
だから焦らずに自分なりに成長を続けよう。そうすれば必ず評価に繋がるはず。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「出世が遅れたのは逆に考えればチャンスだ。
出世が早いと自分の時間が作れなくなってしまう。
まだ時間がある今のうちに資格の勉強をして将来に向けた準備を進めよう。
そうすればライバルと同じ地位になった時に自分の方が強みがあるはずだ。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
⑦失敗をしてしまった時
あなたは大切なミーティングに大幅な遅刻をしてしまいました。しかも、遅刻の原因は自己管理の甘さが原因でした。そんな時に言い訳を考えながら会社に向かう足取りは重いですよね。そうした状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「自分の悪かった部分は素直に謝る覚悟を決めよう。
最悪でもクビになるだけで、死ぬわけではない。
死にさえしなければ、どんな仕事だってできるはずだ。
人生をリスタートするつもりで新しいことに挑戦するチャンスとも考えられるな。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「今回の経験があったからこそ、大事な会議の前の自己管理に注意しようと思えた。
おかげで同じようなミスは絶対に2度としない覚悟ができた。
遅刻自体は反省するべきだけど、この先同じミスが2度と起こらないことになる。
考え方を変えれば、今回のミスのおかげで成長ができて良かった。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
⑧財布をなくしてしまった時
あなたは飲みすぎて記憶を無くしてしまいました。それだけでなく、どこを探しても財布が見つかりません。財布を無くしたこと、記憶がないことの両方でパニックに陥ってしまいます。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「財布を無くしてしまったのは最悪な出来事だった。
しかしその中でカードの停止や警察への届出などの対応を迅速にできた。
この最悪の状態の中で冷静に対処をすることができるのは素晴らしいことだ。
仕事でもピンチの時は冷静に対処するようにしよう。
ピンチの時は冷静になるべきだと理解ができたことはいい経験になった。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「飲み会の時は記憶をなくすリスクがあることを常に頭に入れておこう。
だからこそ、今後飲み会の際はあまり現金を入れないようにしておくべきだと知れた。
今回、痛い目を見たことで、今後は同じ失敗をすることがなくなった。
人生の授業料を払ったと思って今後に繋げよう。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
⑨過去を振り返って反省する時
あなたが抱える仕事の企画で大きなミスが発覚してしまいました。しかも、そのミスが原因で企画自体が台無しになってしまうことに。「あの時、ああしていれば・・・」そんな後悔を感じてしまう場面です。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「まず、そもそも企画が任されたこと自体が自分に実力がある証拠だ。
今回は自分のミスで企画を潰してしまったが、次は絶対に同じミスはしない。
それに今回のミスを経験にしてさらに大きな成功を掴むチャンスとも言える。
1度のミスで信頼がゼロになるわけではないし、次のチャンスに集中をしよう。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「失敗から学べたことは大きい。失敗は成功のもとという言葉もあるくらいだ。
実際にこのミスを次にどう活かすかを考えるべきだと思う。
失敗した自分を責め続けても何もいいことはないはずだ。
失敗に引きずられるよりも、次はどのように成功を掴むかを考えよう。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
⑩やる気が起こらない時
理由はわからないけれど、やる気がまったく起こらない時期ってありますよね。何をするにも無気力で、すべてのエネルギーが脱力しているような時期です。このままではいけないと焦りつつも、何もできない時。そんな状況でリフレーミングの技法を使う場合は、次のように考えましょう。
状況のリフレーミング技法を使った思考例
「何もやる気が起きないなら、無理にやる気を出そうとするのをやめてみよう。
今は頭に浮かんだアイディアを楽しむ時期にしよう。
体を動かさなくても想像することはできるし、クリエイティブな発想をイメージしてみよう。」
内容のリフレーミング技法を使った思考例
「やる気が起きないということは精神的に疲れている証拠だ。
当面は自分が楽しい趣味に没頭して、リフレッシュするいいチャンスだ。
これは体も心も休ませるためにはバッチリのタイミングだな。」
このように捉えることで、心理学的なリフレーミングを発動させることができます。
まとめ
人生を圧倒的にポジティブに変える「リフレーミング」の技法10選をご紹介しました。
リフレーミングのポイントは気分がどんなに冴えなくても、頭の中では必ず肯定的な言葉で自分に都合のいい解釈をすることです。リフレーミングは一見すると負け惜しみの言葉に聞こえるかもしれません。しかし、自分にとって都合のいい解釈をすることは、心をポジティブに保つ秘訣です。
また、心の声は誰かに聞かれるわけではありません。あなたの心をポジティブに保つことができれば、現実の世界も大きく変わります。今回ご紹介したリフレーミングの技法を参考にして、ピンチの時にはリフレーミングの考え方を実践してみてください。
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