「マイナス思考をプラス思考に変えたい」「集中力を向上させたい」「人間関係に疲れたのでスッキリしたい」など、様々な精神的な悩みを抱えている人も多いと思いますが、これらの精神的な悩みにはどのような対策があるのでしょうか?
今回は、これらの様々な精神的な悩みを改善する方法として登場するマインドフルネスの効果について詳しく解説していきます。
Contents
マインドフルネスとは
マインドフルネスという言葉を耳にして「あ~ヨガみたいなものか」と思った人もいるかもしれませんが、ヨガとは全く異なります。
ヨガは、身体を動かしながら心と身体のバランスを整えていきますが、マインドフルネスは、禅の瞑想法を取り入れながら行う心のトレーニングのことです。
考えても変えることができない過去のやまだやってきていない将来を気に病むのではなく、瞑想を行うことで「今」に意識を集中させ、心が整理されることで脳の疲労が改善するのがマインドフルネスです。
マインドフルネスの効果
人の脳は、特に何もしていない状態でも常に様々なことを考えているため、体重の2%程の重さしかないにも関わらず、全身で消耗するエネルギーの約20%を消費するほどの疲労がたまりやすい場所です。
脳に疲労がたまってくると、寝ているはずなのに疲労がとれない、集中力が継続しないなど、様々な悪影響が生じます。マインドフルネスを行うことで、これらの脳疲労が改善するため、以下のような効果が期待できます。
- 集中力の向上
- ストレスの軽減
- 免疫力の向上
- 眠りの質の改善
- 幸福感の上昇
- ダイエット効果
それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。
集中力の向上
マインドフルネスは、瞑想を通して過去でもなく未来でもなく「今」に集中するというものですが、一点に意識を集中するため、集中力を高めることができます。
また、脳がリラックスすることによって、疲労が回復するため、疲労がたまった状態よりも物事に集中しやすくなることが期待できるでしょう。
ストレスの軽減
人間とは、楽しかった記憶よりも悲しかった記憶の方を鮮明に覚えているものであるため、「なんであの時あんなことをしてしまったのだろう」「あの時ああしておけばよかった」と後悔しやすい生き物です。
そのため、変えることができない過去に振り回されやすいだけでなく、やってきてもいない将来に振り回されるなど、ストレスがたまりやすいという特徴があります。
マインドフルネスを通して、「過去」「今」「将来」と3つを同時に処理して疲れ果てている脳を「今」の1つに集中させることで、無駄なストレスの軽減も期待できるでしょう。
免疫力の向上
「脳の疲労改善がなぜ免疫力と関係しているの?」と疑問に感じた人も多いのではないでしょうか?
マインドフルネスを行うことで、脳がリラックスするため、副交感神経が優位に働くようになります。
また、身体の免疫力を強化する働きを担っている前頭葉皮質が活性化するため、免疫力が向上すると言われています。
「病は気から」という言葉があるように、脳をストレスから解放してあげることで気持ちがリラックスするため、様々な病気を未然に予防できるでしょう。
眠りの質の改善
瞑想は呼吸を整えながら行うことで、脳がリラックス状態になるため、副交感神経が優位に働きます。
副交感神経が優位になることで、脳だけでなく身体もリラックス状態になるため、より深く眠ることができます。
「長時間寝たのになぜか眠いな」という時は、脳に疲労がたまっていることでオンとオフの切り替えができない状態です。
この時は交感神経が優位になって、身体が緊張状態に陥っているため、少しでも眠りの質を改善したいという場合には、眠る前に瞑想で呼吸を整えて副交感神経を優位にすることが重要と言えるでしょう。
幸福感の上昇
瞑想によって、過去や未来の無駄な悩みから解放されると、肩の荷が下りて心がスッと楽になります。
過去や未来を気にせず、しっかり「今」と向き合うことで前向きに物事を捉えられるようになるほか、プラス思考が定着し始めるため、幸福感が上昇するようになります。
幸福感が上昇することで感謝の気持ちが芽生えてくるため、充実した日々を過ごすことができるようになるでしょう。
ダイエット効果
ストレスによる過食など、いわゆる「ストレス太り」という言葉があるように、ストレスと体重増加は深く結びついています。
マインドフルネスの瞑想を行うことで、脳をリラックス状態にし、身体もリラックスさせることで、ストレスが軽減されます。
リラックス状態になることによって副交感神経が優位になり、満腹中枢の反応も元通りになるため、過食によるストレス太りを防ぐことが期待できるでしょう。
マインドフルネスの実践方法
芋づる式に悪い部分が次々と改善されていくマインドフルネスですが、実践は難しいのでしょうか?
マインドフルネスを実践するには瞑想が最も効果的であると言われています。瞑想は座る場所さえあればできるので、手軽に実践できると言えるでしょう。
マインドフルネスを実践するには以下の3つのステップがあります。
- 姿勢を整える
- 呼吸を整える
- 心を整える
それぞれのステップについて見ていきましょう。
姿勢を整える
瞑想を行う際の座り方には数種類あります。
例えば、普通に胡坐をかく方法や胡坐をかいた足を太ももの上に乗せる方法などです。
何よりも大切なのは「骨盤の安定を意識すること」「背筋をピンと張ること」「肩や首などに余計な力をいれないようにすること」の3つです。
まずは楽な姿勢で深くリラックスできるような状態を心がけると良いでしょう。
呼吸を整える
瞑想の体勢を整えた後は、いよいよ呼吸を整えていきます。
呼吸を整える場合は、ただ単に息を吸って吐くのではなく、「鼻から深く息を吸う」「お腹が膨らんでいくことを意識する」「深く鼻から息を吐く」という3つを意識することが重要です。
空気が鼻から入ってお腹を膨らませて鼻から出ていくという空気の流れを意識することで、邪念が消し去られるため、「今」に集中しやすくなるでしょう。
心を整える
脳が十分にリラックスできていない人は、呼吸を整えている間に様々な邪念が浮かびます。
これらの邪念は、追い払おうとすることで呼吸の意識が乱れてしまうので注意が必要です。
無理に追い払うのではなく、邪念が浮かんでも呼吸に集中し直すようにしましょう。
ある程度これを繰り返すと、邪念が生まれても受け流すことができるようになるため、脳に余裕が生まれてきます。
そうすることによって、脳だけでなく身体も深いリラックス状態にできるでしょう。
まとめ
「頭がスッキリしない」「ゆっくり寝たのに頭が重い感じがする」などの症状が感じられる場合には、脳に疲労がたまっている可能性があります。
その状態のまま放っておくと、脳の疲れがどんどんたまっていくことで免疫力や集中力が低下するほか、ストレス太りするなど、精神面だけでなく身体面にも悪影響を及ぼすようになります。
マインドフルネスを取り入れるには瞑想が最も手軽で効果的です。初めは5~10分程度と時間は短くて問題ありません。毎日朝晩行うなど、続けて習慣化していくようにしましょう。
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