どうやればうまくいく?交渉を成功へと導く7つのテクニックとは

仕事で成功を収めるには、コミュニケーション能力の高さが求められますが、それだけでは不十分です。仕事で成功を収めるには、交渉テクニックをあらかじめ身に付けておくことが重要です。交渉テクニックにはどのようなものがあるのでしょうか?

そこで今回は、交渉を成功へと導く7つのテクニックについて、交渉に入る前の事前準備の方法とともに詳しく解説していきます。

Contents

5つの事前準備が重要


交渉のテクニックとは、交渉を自分が有利になるように導くテクニックのことです。しかし、いくらこれらのテクニックを駆使しても想定していない返答の場合には対応できないため、自分の経験不足や準備不足を露呈してしまうことになります。そのため、交渉のテクニックを最大限に活かすには、テクニックだけに頼らずに事前準備をしっかりと行っておくことが重要です。交渉前の主な事前準備は以下の5つです。

・現状の把握

・ミッションの確認

・自分の強みを探す

・ターゲティングを行う

・合意できない場合を想定しておく

交渉を速やかに進めるには、冷静かつ客観的に状況を分析して把握するほか、交渉の主旨がぶれないように、交渉のゴールであるミッションを事前に確認しておくことが重要です。

また、交渉を進める上で時には譲歩も必要ですが、譲歩することで自分に不利になる場合もあります。自分の強みを明らかにしてそれを打ち出すことができれば、譲歩しているように見えて条件変更しているだけという状況に持ち込むことが可能です。相手に提示する条件や譲歩できる最低ラインを事前に決めておくターゲティングのほか、交渉で合意が得られなかった場合の代替案を準備しておくことも重要と言えるでしょう。

交渉を成功へと導く7つのテクニック


事前準備がしっかり整った後はいよいよ実践です。交渉を成功へと導くテクニックは主に以下の7つです。

・フット・イン・ザ・ドア

・ドア・イン・ザ・フェイス

・ローボール・テクニック

・イーブン・ア・ペニー

・価値創造型交渉

・15~20%ルール

・プラスサム交渉

それぞれのテクニックについて詳しく見ていきましょう。

フット・イン・ザ・ドア

フット・イン・ザ・ドアとは、一度承諾したことに対し、次の要求が断りにくくなるという一貫性を保ちたいという人間の心理状況を利用したものです。

例えば、金額が小さいなどの比較的承諾を得やすい交渉から順に進めていくことで承諾を重ねていき、最後にメインの交渉に移るという方法です。小さな要求に対して承諾を繰り返していく中で、承諾に対する抵抗がなくなっているため、承諾を得やすくなるでしょう。

ドア・イン・ザ・フェイス

ドア・イン・ザ・フェイスとは、頼みを断ることで生じる罪悪感を次の要求を承諾しやすくなるという人間の心理状況を利用したものです。

例えば、金額が大きいなどの比較的承諾を得ることが困難なハードルの高い交渉から順に進めていき、ある程度相手が断った後でハードルの低い要求に変えるという方法です。断ることに対する罪悪感とともに、「さっきよりも承諾しやすい条件だから承諾するか」と要求が通りやすくなるでしょう。

ローボール・テクニック

ローボール・テクニックとは、好条件を出して承諾を得たにも関わらず、不利な条件を付け加えて好条件を取り払うというものです。

例えば、「商品を1万円値引きする」と言って承諾を得ておいて、「上司に確認したところ5,000円までしか値引きできない」と相手にとって悪い条件で承諾させるという方法です。

後に提示される条件を最初から知っていれば承諾しなかった場合でも、一度承諾しているため、断りにくくなるという状況を利用しています。あまりにも後で提示する条件の内容が悪い場合は断られる可能性があるほか、詐欺行為と捉えられる可能性もあるため、あからさまに使用しすぎないように注意しましょう。

イーブン・ア・ペニー

イーブン・ア・ペニーとは、簡単に承諾できるようなハードルの低い要求を提示することで、それを上回る相手の善意を引き出すというものです。「フット・イン・ザ・ドアとは何が違うの?」と思った人も多いかもしれませんが、フット・イン・ザ・ドアの場合には、メインの交渉の前に承諾を得やすいハードルの低い交渉を行い、承諾することに対する抵抗をなくすものでした。しかし、イーブン・ア・ペニーは、フット・イン・ザ・ドアのように何度も交渉しません。

例えば、「募金をお願いします」ではなく、「1円でもいいので募金をお願いします」とより条件を下げて交渉を行うのがイーブン・ア・ペニーです。交渉条件を下げることによって承諾率が上がるだけでなく、相手に要求以上のことをしてもらえる可能性が高くなるでしょう。

価値創造型交渉

価値創造型交渉とは、交渉前に見えていた価値に新たに発生した価値を付け加えることで、互いに得られる利益を大きくするというものです。

例えば、1個のパイを2人で分け合うとします。交渉は、どちらかの譲歩を引き出すために行うため、パイがきれいに半分になることはほとんどなく、どちらか一方のパイの大きさが小さくなって損をすることになります。

しかし、価値創造型交渉では1つのパイという考えではなく、パイの大きさを変えることで双方が得られる価値の合計を最大化することが目的であるため、双方にとってWIN-WINの関係になるでしょう。

15~20%ルール

15~20%ルールとは、自分が受け入れることができる上限よりも15~20%低い要求を提示するというものです。

例えば、自分がバイヤーだったとして、ある程度の予算が決まっているものの、その予算で交渉が折り合うか分からない場合に、15~20%低い価格をあらかじめ提示しておきます。もし、その価格で相手が承諾した場合には支出を抑えることができるほか、相手が承諾せ
ず再交渉を行うことになっても、15~20%の上昇の余地を残しているため、自分の望んでいた要件の範囲内に収めやすいでしょう。

プラスサム交渉

プラスサム交渉とは、交渉を通してどちらか一方が負けてどちらか一方が勝つというゼロサム交渉ではなく、双方がWIN-WINになるというものです。「価値創造型交渉とは何が違うの?」と思った人も多いかもしれませんが、価値創造型交渉では同じもの広げていくのに対して、プラスサム交渉では交渉が決裂した場合に代替案を提示します。

近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」という「三方よし」という考え方と同様、双方にとってWIN-WINの代替案であるため、承諾につなげやすいでしょう。

見極めが肝心

交渉を続ける中で相手が引き下がらない場合や交渉がうまくまとまらない場合などには、自分が譲歩しすぎたり無理に交渉を続けたりするのはあまり良い選択とは言えません。

まずは、自分が譲歩できる最低限の条件を確認しておき、最低条件よりも譲歩を求められた場合には引き下がるなど、交渉を継続する労力と得られる成果を天秤にかけることも重要です。相手の限界を見極めつつ、状況によっては交渉相手を変えるなど成果を欲張らないようにすることも時には重要と言えるでしょう。

まとめ


交渉で重要なことは、相手を言い負かしたかどうかではありません。勝った負けたではなく、相手の心にしこりを残さないようにしながらも双方にとってより良い状況へと導くことが重要です。

相手の立場や主張を理解しながらも相手が受け入れやすい譲歩や代替案を提示するなど、安易に妥協することなく満足のいく結果が得られるような交渉のテクニックを身に付けるようにしましょう。

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